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認定検査試薬
sCLEC-2測定キット

sCLEC-2測定キット

C型レクチン様受容体2(CLEC‐2)とは

CLEC-2(C-type lectin-like receptor 2)は、血小板活性化蛇毒であるロドサイチンの受容体として同定され、主として血小板・巨核球に高度に発現しています。 CLEC-2は、 がんの転移や血栓形成などの様々な生理的、病態生理学的な役割があると報告されています 1)

血小板活性化と可溶性 CLEC‐2(sCLEC‐2)

血小板活性化と可溶性 CLEC‐2(sCLEC‐2)

*2)、3)、4)を参考に作図

外傷、炎症などで血管壁が損傷すると、血小板は血管内皮細胞下組織のコラーゲンなどの外部刺激に反応し、活性化します。また、シェアストレス(ずり応力)でも血小板は活性化します。
血小板の活性化に伴い分泌されるプロテアーゼにより、血小板膜上のCLEC-2は切断され、Shed FormのsCLEC-2として血中に遊離します。 また、同じく血小板活性化により生成し、強力な凝固活性や炎症反応を促進するマイクロパーティクルに含まれる形でも血中に遊離するとされています(Microparticle Form)2)。本試薬は主としてShed FormのsCLEC-2を測定しています 5)
sCLEC-2は通常の凝固検査用検体 (クエン酸加血漿)で測定可能な血小板活性化を示すマーカーとして期待されています。

従来の血小板マーカーとの違い

生体内の血小板活性化を評価するバイオマーカーとして、血小板第4因子(PF4)、β-トロンボグロブリン(β-TG)などが知られています。しかしながら、PF4やβ-TGは採血や採血後の血漿分離などの刺激でも放出されるため偽陽性となるリスクがあり、臨床上注意が必要とされています 6)

従来の血小板マーカーとの違い

検体の取り扱い

検体はクエン酸加血漿を使用してください。
クエン酸加血漿は、日本検査血液学会の「凝固検査検体取扱いに関するコンセンサス」7) に準じて採取してください。血漿の分離は採血後4時間以内に行い、分離した血漿は速やかに分取してください。

検体中に含まれる血小板の影響 5)

検体中に含まれる血小板の影響

検体中の血小板数が20,000/uLを超えるとsCLEC-2値が健常者sCLEC-2値の95%範囲を超えるため、「凝固検査検体取扱いに関するコンセンサス」に準じて得られた検体で測定することが必要です。

引用文献

  • 1)K Suzuki-Inoue et al. J Thromb Haemost. 2011 Jul:9 Suppl 1:44-55.
  • 2)Kazama F et al. Platelets. 2015;26(8):711-9.
  • 3)Inoue O et al. Int J Hematol. 2019 Sep;110(3):285-294.
  • 4)井上克枝, 臨床化学. 2023; 52(1): 21-29.
  • 5)Kawamura M et al. Platelets. 2024 Dec;35(1):2420949.
  • 6)矢冨裕, 検査と技術vol.38 no.10 2010 年増刊号
  • 7)日本検査血液学会標準化委員会凝固検査標準化ワーキンググループ. 日本検査血液学会雑誌 2016; 17 (2): 149-68.

注意事項

  • 1.本品は医薬品医療機器法における体外診断用医薬品ではなく、疾病の診断に使用することを目的としたものではありません。
  • 2.測定対象である「可溶性C型レクチン様受容体2(sCLEC-2)」は試験データ等により臨床意義が確認されていません。
商品コード 製品番号 製品名 対応機種
756948 RM75-694SK sCLEC-2測定キット STACIA
756924 RM75S-691SS sCLEC-2キャリブレーター
756931 RM75C-691SS sCLEC-2コントロールセット

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