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クリニック経営 医師 事務長 2025.01.30 公開

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医療コンサルタントとは?仕事内容や選ぶ際のポイントを紹介

開業を控えた先生の多くは「理想的な医院づくりを実現できるだろうか」と不安を感じているのではないでしょうか?実際、多くの医師が診療と開業準備の両立に苦心し、時間や労力の配分に課題を抱えています。限られた時間の中で開業準備を進めると、重要な検討項目の見落としや判断の遅れが生じ、開業後の経営に影響を及ぼす可能性があります。そこで、医療コンサルタントを活用すると、診療に専念しながら確実な開業準備が可能です。本記事では、医療コンサルタントの選び方と効果的な活用法を解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#開業検討 #開業直後の悩み #事業計画 #業務効率化

目次

医療コンサルタントとは?

「異変を察知できるかかりつけ医に」35歳内科医が、開業を決意したわけ

医療コンサルタントは、開業と経営の専門家として、先生の理想とする医院づくりを支援するプロフェッショナルです。開業に必要な手続きや資金調達、スタッフ採用をはじめ、マーケティング戦略まで院長先生一人では対応が難しい部分をサポートします。

医療業界特有の規制や経営ノウハウが必要なため、医療機関や経営の実務経験者、会計士などの専門家が必要に応じてチームを組み対応します。

なお、コンサルタントごとに得意領域が異なるため、サポート内容ごとに依頼先を見極めると良好な関係を築きやすいでしょう。

医療コンサルタントに依頼できる内容

開業支援・経営戦略の策定・業務改善の支援の3つが主なサポート内容です。先生の状況や課題に応じて必要な支援を選択できます。それぞれ詳細内容を紹介します。

開業支援

開業支援では、クリニック開設に必要な準備作業全般をサポートします。具体的な対応例は以下のとおりです。

  • 市場調査:地域の人口動態や競合医院の分析から開業場所を提案
  • 物件選定:患者さんの利便性、視認性、賃料に加え、改装費用や将来の拡張性までを考慮した提案
  • 事業計画書作成:事業計画や資金繰り計画の策定、金融機関との融資交渉サポート
  • スタッフ採用:給与水準の設定から面接のポイントまでアドバイスし、開業時期に合わせたスタッフ確保をサポート

開業コンサルタントについては、以下の記事でより詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

参考記事:クリニック開業コンサルタント 選ぶポイントと付き合い方

経営戦略の策定

地域特性や診療科目に応じた経営戦略を立案してくれます。具体的には、曜日別・時間帯別の患者数推移や収益状況、患者層の分析などから、実効性の高い施策を提案します。

例えば、新規患者獲得が課題なら、Webサイトの改善やSNSの活用提案などです。必要に応じて、自由診療の導入や診療時間の見直しも検討材料として入ってくるでしょう。

なお、経営戦略は短期的なアドバイスだけでは結果に結びつきません。月次でのモニタリングと改善によるPDCAサイクルの構築までをサポートしてくれるコンサルタントだと、長期的な付き合いがしやすいといえます。

業務改善の支援

日々の診療業務の効率化と患者サービス向上を両立する改善策を提案してくれます。例えば、予約システムや電子カルテシステムの導入支援では、医院の規模や診療内容に合わせた最適なシステムを選定してくれます。

システム導入はコストのかかる部分のため、一人での決断は不安に感じるかもしれません。そこで、コンサルタントの知見やノウハウを活用すれば失敗する確率をおさえられ、決定までの時間短縮になりストレス軽減にもつながるでしょう。

運営面での代表例は、レセプト業務の見直しです。請求漏れ防止や査定対策で確実な収益確保を支援してくれます。特に診療報酬に強いコンサルタントだと、気づきを得られやすいでしょう。

依頼すべきタイミング

医療コンサルタントへの依頼は、課題が明確になった時点が最適です。開業前なら、開業予定地選定への迷いや事業計画の不明確さ、資金調達の必要な手続きが把握できていないなど、具体的な課題が見えた段階で相談を始めます。

開業後は、患者数の伸び悩みやスタッフの定着率低下など、経営課題が発生した時点が相談のタイミングです。早めの相談で、問題が深刻化する前に適切な対策を講じられます。

ただし、漠然とした不安だけで依頼するのは避けましょう。事前に自院の課題を整理し、コンサルタントに期待する支援内容を明確にしておくことで、より効果的なアドバイスを得られます。

信頼できる医療コンサルタントを選ぶ3つのポイント

医療コンサルタント選びでは、実績・サポート体制・人柄の3つの観点から総合的な判断が必要です。各ポイントの確認によって、長期的なパートナーとなる信頼できるコンサルタントと出会えます。

クリニックに対する実績が豊富か

信頼できるコンサルタントかどうかは、実績の質と量からの評価が必要です。自院と同じ診療科での支援実績が豊富だと判断が容易です。具体的には、年間支援件数や直近3年間の開業支援実績、経営改善の成果を数値で確認するとよいでしょう。

さらに、医療業界経験の長さや、支援チーム内の資格保有者数も評価の基準になります。
院長先生が相談時にチェックしたいポイントは、以下のとおりです。

  • 診療科別の支援件数
  • 近隣地域での実績
  • 具体的な成功事例の有無
  • 支援チームの専門性

仮に守秘義務で詳細な情報が得られなくても、想定される課題への対応方針や具体的な解決策の提案内容から、ある程度実力を見極められます。

開業前から開業後までサポートしてくれるか

サポート体制の充実度は依頼後の安心感に関わります。その理由は、開業から経営安定まで、予期せぬ課題への対応が必須なためです。一時的な支援だけでなく、長期的な視点での支援体制を確認しましょう。
具体的な確認項目は以下のとおりです。

  • 経営相談の頻度と時間
  • 夜間・休日等の緊急時の連絡方法
  • 継続プランの内容
  • 経営分析の報告頻度
  • スタッフ教育のサポート有無
  • 過去の対応実績

契約書は文字数が多く、全体像を把握するのは負担に感じるかもしれません。しかし、後悔しないためにも、追加料金の発生条件や契約更新時期、解約条件など一つひとつの項目に目を通しましょう。透明性の高い契約内容が記載されているかどうかが、長期的な関係構築の土台になります。

信頼に値する人柄か

先生の理想とする状態や方針を理解し、医院の特性に合わせた提案ができる人物かどうかを見極めます。初回相談の対応である程度の判断材料は揃えられます。
例として、以下のポイントを判断基準としてみるとよいでしょう。

【プラス評価例】
・ 丁寧な傾聴姿勢
・ 医療への深い理解
・ 専門用語のわかりやすさ
・ 質問への応答速度
・ 提案の具体性
・ リスクの説明も含む誠実さ

【マイナス評価】
・ 一方的な説明
・ 過度な成果約束
・ 強引な営業姿勢
・ 契約を急かす態度

また、自院の立ち位置に対する理解度も重視しましょう。地域医療への貢献意識や、医療機関としての社会的使命への理解が、長期的な関係維持に不可欠なためです。収益改善だけでなく、地域医療の質向上に寄与する意識を備えた人物、つまり価値観の一致が、信頼関係構築の基礎といえます。

医療コンサルタントは本当に必要か?

医療コンサルタントのサポートは、理想の医院づくりを実現するための有効な選択肢の1つです。決して必須ではありませんが、開業準備や経営改善に必要な作業量は、日常診療の合間では対応しきれないほど多いものです。

開業準備では立地選定・資金計画・各種申請手続き・スタッフ採用など、多岐にわたる業務が発生します。すべてを独力で進めようとすると、本来の診療業務に支障が出かねません。医療コンサルタントの知見を活用することで、開業準備と診療の両立がしやすくなります。

開業後も同様です。日々の診療に専念しながら、経営課題への対応や将来的な成長戦略の立案を進めるのは容易ではありません。コンサルタントのサポートにより、診療に集中しながら、安定した経営基盤の構築を後押ししてもらえます。

医療コンサルタントに依頼する際の注意点

医療コンサルタントはアドバイザーであり、すべてを任せきりにする存在ではありません。あくまで、最終的な意思決定は院長先生自身が行う必要があります。

重要な意思決定の際は、提案内容の根拠や想定されるリスクについて、自身が理解できるまで十分な説明を求めましょう。提案内容が診療方針や理想像と合致しているかを慎重に検討することが大切です。

例えば電子カルテシステムの選定では、操作性や費用面だけでなく、自院の診療体制や特性との整合性が重要です。

定期的な打ち合わせを通じて、進捗状況や課題を共有し認識のズレを防ぎます。経営の主体者としての意識を持ち、コンサルタントを適切にマネジメントすることで、安定した医院運営が成り立ちます。

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まとめ

医療コンサルタントは、開業準備から経営改善まで、医院経営の課題解決を支援するプロフェッショナルです。開業支援、経営戦略の策定、業務改善など、幅広いサポートを受けられます。

コンサルタント選びでは、支援実績や継続的なサポート体制、信頼できる人柄が重要な判断基準となります。自院と同じ診療科での実績があり、長期的なパートナーとして信頼できる人物を慎重に見極めましょう。

依頼する際は丸投げではなく、院長先生自身が最終的に判断する姿勢が大切です。経営の主体者としての意識を持ち、専門家の知見を活用することで、安定した医院運営が可能となります。

まずは複数のコンサルタントに相談し、自院の課題に対する考え方や提案内容を比較検討してみましょう。

メディコムでは、開業コンサルに関するご相談を承っております。下記よりお気軽にご相談ください。

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筆者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。

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