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クリニック経営 医師 事務長 2025.05.28 公開

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クリニックでSNSをやるべきか?判断軸をチェックリストで提示

クリニックの集患対策の打ち手として、SNSを検討されている先生は多いのではないでしょうか。SNSは、正しく運用すれば自院の情報発信力を高めるだけでなく、採用にも効果をもたらすツールです。しかし、基本を把握しないまま進めてしまうと、時間と労力が無駄になるだけでなく、炎上によるトラブルに発展しかねません。本記事では、クリニックに最適なSNS運用について、基本や選び方、注意すべきリスクまでを詳しく解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#事業計画 #業務効率化 #開業直後の悩み #マネジメント

目次

SNSが効果を発揮するクリニックの特徴

SNSで成果を挙げているクリニックには複数の特徴があります。具体的には、明確な目的設定・ターゲット設定・有益な情報提供・人柄の発信・持続可能な運用体制の5つです。

以下の表では、それぞれの内容を掘り下げているため、チェックリストとして活用ください。

SNSとホームページの違い

クリニックの集患対策として、SNSとホームページはどちらも欠かせないツールです。それぞれ異なる特性と役割をもっているため、使い分けることで相乗効果が生まれます。

SNSはフロー型

SNS最大の特徴は、フロー型メディアである点です。フロー型とは、発信した時点で情報を届けられる即効性が特徴です。

たとえば、診療時間の変更や急ぎのお知らせなど、今すぐに伝えたい情報を届けられるメリットがあります。また「コメント」や「いいね」などの反応がリアルタイムで得られるため、コミュニケーションツールとしても効果を発揮します。

即効性がある反面、情報が流れるスピードが速いため、過去の投稿が埋もれてしまいやすいのはデメリットです。その点を理解して利用すれば、クリニックにおける情報発信力を強めてくれるでしょう。

ホームページはストック型

ホームページは、情報を体系的に整理して蓄積し、長期間にわたって閲覧してもらえるストック型が特徴です。よって、診療内容や院長先生のプロフィール、アクセス情報などクリニックの基本情報を掲載するのに適しています。

ただし、ホームページは検索エンジンや患者さんに見つけてもらうための施策が必要です。近年、ホームページはクリニックの必須ツールとして普及しており、競合が増えています。

適切なキーワード選定やコンテンツの作成など、SEOに関する知識があると長く適切な運用ができます。

以下の記事でホームページの運用に関するポイントを解説しているため、あわせてご覧ください。

参考記事:クリニックのホームページ制作を成功させる5つのポイントを解説

クリニックがSNS運用で得られるメリット

SNS運用によるメリットは大きく3つ挙げられます。運用後のイメージを具体化できるため、1つずつみていきましょう。

気軽に情報を届けられる

1つ目のメリットは、患者さんに対して気軽かつ迅速に情報を届けられる点です。とくに、診療時間の変更や休診、災害時の診療対応など、今すぐ知ってほしい情報をリアルタイムに届けられます。

タイムリーな情報発信は、患者さんの利便性を高めるだけでなく、クリニックへの信頼感を醸成する効果も期待できます。

集患につながる

2つ目のメリットは、新規患者さんの獲得につながる点です。SNSは広く情報を発信できるだけでなく、年齢・性別・地域・興味関心などによってターゲットを絞った情報発信が可能です。

たとえば、子育て世代に向けて子どもの健康管理情報を発信することで、関心をもってもらいやすくなります。また、SNSの投稿に対する「いいね」や「シェア」はフォロワー同士のつながりを通じて、口コミとして広がりやすいのも特徴です。

結果として、問い合わせ数や来院患者数の増加につながる可能性を高められるのもSNSのメリットです。

求人媒体として役立つ

3つ目のメリットは、人材採用ツールとしての活用です。SNSでは、院長先生をはじめスタッフの人柄や院内の雰囲気などをリアルに発信できます。

求人広告だけでは伝わりにくい、働く環境の実態をSNSから知ることでミスマッチを減らし、クリニックの理念や方針に共感してくれる人材からの応募が増えます。

求人専門サイトや求人広告は掲載料金がかかるケースが多いですが、SNSは基本的に無料で始められるため、コスト面でもメリットがあります。とくに採用活動に割ける予算が限られているクリニックにとって、SNSの活用は効果を発揮するでしょう。

SNS運用で注意したいデメリット

SNS運用に対するデメリットへの理解や対策が不十分なまま始めてしまうと、負担だけが増えてしまいます。ここからは、具体的な内容と対策を紹介します。

正しく運用しないと結果につながらない

SNSは適切な運用ができなければ、期待するような結果を得られません。単に投稿するだけでは不十分で、画像や文章が患者さんにとってわかりやすく魅力的でなければ、そもそも受け取ってもらえないでしょう。また、更新頻度が低すぎると、フォロワー数の増加や集患効果につながりません。

一方、各SNSの特性と自院の患者層の特徴を理解したうえで適切なSNSを選択できれば、かけただけの労力に見合った結果が得られます。投稿の質がぶれないようにマニュアルを作成し、チーム制で運用できないか検討しましょう。

短期間では思うような効果が得られにくい

SNS運用は、フォロワーを増やすことで効果を大きくできるため、すぐに効果が現れるわけではありません。なぜなら、SNSは正しい運用を一定期間継続することで徐々に認知され、効果が出てくる性質をもっているためです。

最初の数か月間は投稿してもほとんど反応がなく、フォロワー数も伸びないことが多いため「効果がない」と諦めてしまうクリニックも少なくありません。

SNSは、継続的な投稿によって徐々に信頼を築きフォロワー数が一定数を超えると、その後の伸びは加速度的になる傾向があります。短期的な成果ではなく、中長期的な視点で取り組む姿勢が求められます。

スタッフの負担とコストが増える

クリニックは日々の診療が最優先です。多忙な診療業務の合間にSNSを運用するのは、スタッフにとって大きな負担となる可能性があります。自院でSNSを運用する余裕がない場合、外注するのも選択肢の1つです。依頼範囲を投稿内容の作成と定期的な投稿に絞れば、月額10万円以下から依頼できます。体制が整うまでの初期投資としてそれほど高いハードルにはならないでしょう。

SNS運用で気にかかる炎上リスクを防ぐポイント

SNSは高い拡散力がメリットである一方、時に誤解を招いたり不快感を与えてしまったりして、炎上するリスクがデメリットです。とくに医療に関する情報は専門性が高く、誤解を招く恐れがあるため、一般の方にもわかりやすい表現を心がけた運用が求められます。

炎上リスクを最小限にとどめるためには、運用に関する院内規定を設け、スタッフへの周知徹底が大切です。具体的には「投稿可能な内容と禁止事項」「投稿前のチェック体制」「問題発生時の対応フロー」などを文書化し、定期的に振り返る機会を設けるとよいでしょう。

また、院内規定を作成する際は、医療広告ガイドラインの準拠が必須です。違反すると罰金だけでなく業務停止命令が下される可能性もあるため、正しく把握しておく必要があります。

医療広告ガイドラインの注意事項は、以下の記事でも解説しているため参考になさってください。

参考記事:医療広告で専門医の記述をしてもよいか?医療広告ガイドラインにおける専門医に関する規則を解説

あわせて、スタッフへの周知や運用方法に関する内容をセミナーと同セミナーを要約したコラムをご活用ください。

セミナーはこちらから:トラブルを防ぐ、クリニックの個人情報管理のポイント

コラムはこちらから:キーワード別コラム一覧

クリニックでのSNS運用方法の基本

SNSの正しい運用の基本は、各SNSの特徴が自院と自院の患者層に合っているかどうかの見極めです。たとえば、小児科なら子育て世代の利用者が多いInstagram、患者層の年齢が幅広い内科ならLINEなどが適しています。

まずは1つのSNSに集中し、運用の仕組みを作ってから拡大していけば、得られる効果も高まるでしょう。

以下で、主要なSNSの特徴について表にまとめたため、参考になさってください。

プラットフォーム 特徴
Facebook ・ 全年代利用率30.7%*
・ 実名登録制のため、ビジネスユーザーに広く浸透している
・ 広告運用に向いている
・ 運用のハードルがやや高く、外注したほうが続けやすい
Instagram ・ 全年代利用率56.1%*
・ 若年層に広く浸透している
・ 画像をメインとしたビジュアル重視のプラットフォーム
・ 自院の雰囲気を伝えやすく採用に効果的
・ 比較的美容系クリニックとの相性がよい
X ・ 全年代利用率49.0%*
・ 幅広い年齢層が利用している
・ 情報拡散力が高く、タイムリーな情報発信に向いている
・ 匿名ユーザーが多い
・ 拡散力が高い分、炎上リスクもある
YouTube ・ 全年代利用率87.8%*
・ 幅広い年齢層が利用している
・ 顔出しで情報発信すると、受診前に人となりを伝えやすい
LINE ・ 全年代利用率94.9%*
・ 幅広い年齢層が利用している
・ メールよりも開封率が高い
・ 診療時間変更や予防接種開始などのお知らせに向いている

*参考:総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 <概要> 第5章5-1 主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率 」(https://www.soumu.go.jp/main_content/000952987.pdf)

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まとめ

クリニックにおけるSNSは、単に診療に関する案内を発信するだけでなく、求人媒体としても活用されるなど利用価値が高まっています。

運用にあたっては、各SNSの特徴をふまえた選定が重要です。炎上リスクを考慮しながら適切な運用を継続すれば、自院の情報発信力を高める柱になるでしょう。

以下の資料では、SNSを交えたクリニック経営・開業に関する5つの対策について、医師の見解をもとに解説しています。従来の手法とは異なる対策が無料で読めるため、ぜひご活用ください。

資料はこちらから:これからのクリニック開業戦略 ~開業医から学ぶ5つの対策~

著者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。

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