《ここがポイント!》
- 厚労省が医師偏在是正のための総合対策パッケージ骨子案を公表。大都市など医師過多地域での新規開業に都道府県知事の権限強化を検討。
- 「医師少数区域」勤務経験を管理者要件とする医療機関の拡大も視野に。「近未来健康活躍社会戦略」に盛り込み、2027年度施行を目指す。
- 医師確保計画の深化、医師の確保・育成、実効的な医師配置が柱。年末までに具体化を進め、対策推進本部も設置予定。
~近未来健康活躍社会戦略(8/30)《厚生労働省》~
厚生労働省は8月30日、特定の地域や診療科への医師の偏在を是正するための総合的な対策パッケージの骨子案を公表した。大都市など医師が多い地域での新規開業にハードルを掛けるため都道府県知事の権限を強化する。また、「医師少数区域」での勤務経験を管理者の要件にする医療機関の大幅な拡大を検討する。必要に応じて法令改正し、2027年度の施行を目指す(資料P4参照)。
骨子案は、▽都道府県の「医師確保計画」の深化▽医師の確保・育成▽実効的な医師配置-が柱。厚労省がこの日公表した「近未来健康活躍社会戦略」に盛り込んだ。年末にかけて対策パッケージの具体化を進める。
厚労相をトップとする対策推進本部も近く立ち上げ、医師の偏在是正に本腰を入れる。
骨子案の3つの柱のうち、医師確保計画の深化では、人口動態や医療へのアクセス状況などを踏まえて医師の偏在是正プランを都道府県が作る。4月に運用が始まった第8次医療計画に27年度から反映させる方針。それに向けて国が25年度にガイドラインを作る。
また、実効的な医師の配置では、ほかの医療機関に医師を派遣する病院への地域医療介護総合確保基金による財政措置など経済的なインセンティブを検討する。
(資料公表日 2024-08-30/MC plus Daily)
資料:近未来健康活躍社会戦略(厚生労働省)
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